今週末からゴールデンウィークが始まるのでちょっと早めの更新です。
今まで、大阪の焼肉店をいろいろ訪れましたが、大きく分けると3つの系統があるように思います。
1つは韓国系焼肉店。鶴橋など生野区に大箱の本店を構える店が多く、甘辛いもみダレと、さっぱりしたつけダレというコンビネーションが定番。サイドメニューには、クッパやピビンパ、冷麺などが揃ってます。
2つ目は新興資本系。黒毛和牛一頭買いみたいなセールストークが多く、多彩な部位のメニューを揃えて、肉に短冊で部位名を添えたりします。カルビ一本壺漬けとか凝ったキャッチーなメニューも目立ちます。最近は小皿立ち飲み路線もやってたりしますね。肉は一見綺麗だけど、食べてみると味わいに乏しくがっかりすることもしばしば。
そして3つ目が、昔からその場所で変わらぬ営業を続けているオールドスタイル個人店。タレの個性が千差万別で、肉の熟成に関してその店ならではの流儀を持っていて、食肉関係のルートを持っているので総じて肉質に比べて値段が安い。
もちろん、B級グルメ的に注目するのは3つ目のタイプで、今までも京橋の味一や杭全の北大谷、大正のミヤコ、鶴見橋のみやこ、天下茶屋の角店、さらには新今宮の大寅食堂、長瀬の杉ホルモンと良い店に出会って来ました。今や有名チェーン店になった板前焼肉一斗も、元はといえばこの系統の店でした。
今回の「眉山」という店は、さすがに大東市という場所柄ネット上にはほとんど情報がなくて、自分のアンテナを信じて入ってみた店だったのですが、まだ錆びついてなくて良かったと思いましたね(笑)。
壁には色あせたビールや演歌歌手のポスター、店内の半分はカウンター席になっていて、常連さんは全てそっちのカウンターに固まって、誰も肉を焼かずに普通のおかずで酒を飲んでいただけなので、これはまずったかなと一瞬思ったのですが、とりあえず頼んだ塩タンを見てビックリしました。
一切れのサイズが大きく厚みが5mmぐらいあって、外側の色を見るときっちり熟成されているようで、厚みの割に驚くほど柔らかくて値段は何と800円!
普通の店でこの値段なら冷凍物でペラペラのゴムみたいな牛タンしか出ない値段ですよ。
ハラミも脂が乗って分厚くジューシー。色は黒いですが、これは肉の色じゃなくて揉み込んだタレの色。
こちらのタレは醤油ベースで見た目は真っ黒。このタレの個性がオールドスタイルの楽しみですね。甘さ控えめではありますが、さほど醤油辛くなくてビールに良く合います。
ツラミもやはり分厚く、ハツもエッジが立って歯ごたえサックリ。
ホルモン(アカセン)、レバーは臭みなく新鮮です。
ロースも800円という値段なのにきっちり霜降りで溶けるよう。ミノもしっかり歯で噛み切れる食感です。
良く漬かったキムチは甘すぎず、量も300円で1パック分ぐらい出て来ます。
子供がすぐ食べたので写真は撮ってませんが、わかめスープは巨大などんぶりになみなみと入ってたったの200円ですからね。
そして食べ物だけじゃなくてドリンクも凄い。ビール大瓶は500円とまずまずリーズナブルかな、という値段なのですが、400円のマッコリと焼酎ロックは、何と中ジョッキに入って出て来るという豪快さ。焼酎なんてこれ一杯飲んでヘロヘロになってしまいましたよ(笑)。
古びた店の空気も値段も、全て昭和から何一つ変わってなさそうな超穴場。入るのにちょっと勇気は必要かもしれませんが、是非楽しんでみてください。
詳細は「大阪・関西のB級グルメガイド 最近の更新店」
>>https://gourmet.gazfootball.com/recent.html
夜総合点★★★★☆ 4.0
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