大阪におけるさぬき風うどんは、昔から「やしま」や「一忠」など香川を出身とする人が営業していた店はいくつかありましたが、本格的に関西で注目され始めたのは「はがくれ」が最初で、そこから釜たけうどん、踊るうどんとオープンして一気に広がったという記憶があります。
そして今や昔ながらの大阪うどんを駆逐する勢いで、讃岐風うどんが関西で増殖しているわけですが、セルフを中心とした香川式の営業をしている個人店は少なく、だいたいは量がたっぷりでカツオ出汁を使い、天ぷらなどの具を充実させた高価格帯の設定になっているのが興味深いです。
当然、香川スタイルが大好きな私にすると、高価格帯の関西流讃岐「風」うどんは美味しいけど「ちょっと違う」分野であり、数年前までは珍しさもあったのであちこち行ってましたが、ここまで店が増えると段々ともう開拓はいいかなと思いつつあります。
そんな空気感の中、久々にここは行っておかないと!と思ったのがこちらのお店。ロケーション的には奇しくもはがくれと同じ大阪駅前第3ビルにあります。
何と言っても特徴的なのは、今や香川でもめったに見られなくなった太さの麺と、強烈なグミ感。グミ度で言えば、あの三ツ島真打や極楽うどんTKUあたりも凌ぐぐらいです。
トルネードに盛られたぶっかけうどんは、甘辛の出汁もカツオと煮干しがふんだんに使われボディ十分、麺の強さに負けていません。上品な鯛のチクワもからりと揚がり、卵天は鮮やかなオレンジが眩しいです。
釜あげの温かい麺はつきたてのようにモッチモチ。サクサクの鶏胸肉天ぷらが乗ったどんぶりがランチタイムはお得です。
温かいうどんは本格的な関西風出汁でほのかな甘味とカツオの香りがたまりません。プリプリの海老や軽やかな食感の野菜など天ぷらも上出来。
カレーうどんは、自慢の出汁がビシバシに効いた濃厚なルーが、どっしりと麺に絡んで口内圧力が凄いです。豚肉、しめじ、白ネギといった具もたっぷりで1杯で腹いっぱい。
そして外せないのが、「ひやかけ」。いわゆる冷たいかけうどんなのですが、何とこの出汁に限ってイリコがガッツリ効いたバリバリの香川式なんですよ。当然、上質のイリコをふんだんに、かつ丁寧に使っているのでしょうが、イリコの臭みやえぐ味一切無し。もはや香川を超えた一杯だと言っても過言ではありません。
いや~、間違いなく大阪で1、2を争うレベルの店でしょう。惜しむらくは、大阪駅前ビルの一角なのでキャパが少なく、客層がサラリーマン層に偏っている事。もっと大店に移っても十分活躍できる店だと思いますよ!
詳細は「大阪・関西のB級グルメガイド 最近の更新店」
>>https://gourmet.gazfootball.com/recent.html
うだま 梅田店 (うどん / 東梅田駅、北新地駅、梅田駅(阪神))
夜総合点★★★★☆ 4.0
昼総合点★★★★☆ 4.0
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