2016年8月19日金曜日

レトロとオリジナリティの不思議な共存「お多福」@野田阪神

いわゆるコの字型のカウンターは、大衆居酒屋としての1つのシンボルであり、たいていの場合はカウンターに鈴なりのお客さんと、中で忙しく立ち仕事をしている年配の板前さんや給仕のおばちゃんでごった返しているイメージがあります。

ところがこの店の場合は、カウンターの大きさは二回りほど小さく10人がやっと座れるぐらい、高さも低めでミニチュアのようで、中ではパーマをかけた若い2代目の息子さんが調理を担当されており、補助をされるお母さんとの二人三脚というのが珍しいところです。

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営業時間は、平日は10時、日曜だと朝の8時からという早さですが、京橋の岡室酒店のように家族間でシフトを組んで交代しているみたいですね。

しかも2人がようやくすれ違えるほどの狭い調理スペースで、鍋や材料をあちこちに移動させながらも、いちいち手が込んだ驚きのある料理が出て来るのだから面白いです。

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例えば、タコと海苔を混ぜ込んだオムレツにおでんダシをかけた「明石焼き風オムレツ」、タラコと炙ったしらすが入ったタラコオムレツ、注文後にアジを細かく叩いて作るなめろう、トマトと生玉ねぎ、ジュレで食べる豚のパテなど、とても創業60年の大衆居酒屋とは思えないオシャレさがあります。

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鶏のたたきは注文からじっくり焼かれて氷水で締められるのでブリブリ、手作りの魚フライは分厚くホックリ揚げられ、豚足は身だけをほぐしてから炙って仕上げられ、タラコの粕漬けもちゃんと炙って出て来ます。

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スタンダードな品もしっかりしたクォリティで、からっと揚がったアナゴ天やタコ天にはちゃんと天つゆが付いて来るし、上品な出汁と豪快に切られた牛すじのコントラストが楽しいおでん、魚卵の煮物は珍しいコチの卵が使われていたりします。

と言う訳でとても良い店なのですが、ちょいちょい臨時休業や貸し切りがある上に、連絡先の電話番号が無いところが玉に瑕。今まで店の前に行ってから3度ほど振られた事があるので、近辺で次候補を抑えておくのが良いかと思います(笑)。

詳細は「大阪・関西のB級グルメガイド 最近の更新店」
>>https://gourmet.gazfootball.com/recent.html

お多福居酒屋 / 野田阪神駅野田駅(阪神)海老江駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

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