今となってはひと時代むかし、その当時は天満エリアに立ち飲みと呼べる店はほとんど無く、ネット上の情報といえばスポニチのサイトに連載されていた「酩酊・大阪八十八カ所」や「大阪立ち飲みページ」ぐらいしか無かった頃、おそらくここに1度だけ来たことがあったんですよね。
でもその時は、年季の入った常連さんで店内はビッシリ、中に入るとジロリと「どこのヨソモンや」みたいな目で睨まれた気がして、ほうほうの体で逃げ帰ったような記憶があります。
そこからもう20年近くになるでしょうか、すっかり自分のほうが年季の入ったオッサンになり、酒屋の角打ちも随分世間的にオープンな存在になって、こちらにも全く違和感なく入れるようになってしまいました(笑)。
今は年配のお母さんに代わって、息子さんが主に店を切り盛りされておられるのですが、その料理がとても酒屋が出しているとは思えない、かなりの本格派で驚いてしまいました。
まずはゆうに1.5cmぐらいの厚みはありそうなステーキ。値段はおそらく1500円程度だと思いますが、赤身なのにとても柔らかく旨味があり、格安ステーキ屋で出されるようなの安っぽい輸入肉とは一線を画していて、このクォリティならかえって安いぐらいです。
多分ステーキと同じ肉を使ったビフカツは中がレアの揚げ上がり。当然この厚みでもスッと噛み切れる柔らかさ。ソースもデミグラスとウスターのブレンドっぽくてなかなか凝っています。
そしてこれは何と仙鳳趾産のカキフライ。酢牡蠣もあるのですが、普通は生で食べる高級食材の仙鳳趾牡蠣を惜しげもなくフライにする贅沢が味わえるところは他に無いでしょう。
牡蠣が巨大すぎて一口では食べられませんし、生でさえクリーミーな仙鳳趾牡蠣が、熱が加わる事でまるでフグの白子を食べているような濃厚な味わいにむせ返るようです。これでも値段は何と1000円そこそこ。
ふっくら揚がった豚天は、1個1個が大きくて食べごたえ十分。ショウガ天も、同じようなサイズが出てくるのにはちょっと笑ってしまいます。
市場から仕入れるタコ刺し、カツオのたたきも新鮮です。
注文の度に作られるう巻。アツアツ、ホクホクで、う巻に対する従来の先入観を覆されます。
これはアイデアメニューのソーセージエッグ。四角く焼かれた卵の中にソーセージが浮かんでいて、見た目も舌も楽しい一品。
惜しげもなく盛られた古漬けのきゅうりは、酸っぱく懐かしい味で日本酒に合います。
スパサラやしらすおろしなどの小鉢は、冷蔵庫から取って来ます。
料理は激安では無いですが、ボリュームとクォリティを考えればコストパフォーマンスは十二分。1人よりもグループで楽しみたい角打ちです。
詳細は「大阪・関西のB級グルメガイド 最近の更新店」
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北浦酒店 (立ち飲み居酒屋・バー / 天神橋筋六丁目駅、中崎町駅、天満駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5
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