牛肉や豚肉など肉を使った駅弁は非常に多いですが、自分的には圧倒的に鶏肉派です。
鶏肉は油分が凝固しないので冷めても美味しいですし、むしろ蒸しどりのように冷やしてこそ美味しい料理もあったりします。そして銘柄鶏であってもコストは和牛ほど高くなく、まさに庶民の味方と言えるでしょう。
なので、新しい鶏肉弁当を見つけてしまうとつい試したくなってしまうわけで、今回初購入したのが「備中松山城 絵巻御膳」。
名前だけ聞くと、幕の内弁当風のものをイメージしてしまうのですが、中身は味付けご飯と「備中森林鶏の柚子みそ焼き」がメインの弁当なのです。
その鶏の柚子みそ焼きですが、肉の味が濃くてとても美味しいです。柚子の皮が散らしてありますが、思ったほど柚子の香りは強くなくて上品な味わいになってます。鶏のスープで炊かれたご飯もふっくら。
あとは小さな鮎の甘露煮やれんこんの酢漬け、ニンジンと椎茸の煮物、きんぴらごぼう、そしてデザートの柚餅子となかなか盛りだくさん。
・・・なのですが、トータルで見るとこの駅弁でなくてはならない!という個性、魅力に欠けるような気がします。食べてる時はそれなりに美味しいけれども、食後は「はて、何を食べたっけ?」と思ってしまうほど残る印象が薄いんですよね。
それは何故かなと考えていたのですが、ふと気づいたのは味的にコンビニ弁当に近いからではないかという点。
一般的に、駅弁は保存性を高めるために味は濃く、出汁よりも日本酒が効かせてあったりして、それが駅弁ならではの味わいになっていると思うんですが、その”濃さ”がこの駅弁にはあまり無いなと。
近年はヘルシー志向が高まって、それがコンビニ弁当にも確実に影響しているわけですが、例え実演販売であっても駅弁はあくまで駅弁としてあるべき姿であってもらいたいものですなあ。
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